k-213
occupied japan
blue willow plate
日本が第二次世界大戦で敗戦し、その後アメリカの占領下となった1947-1952年。
その間に国内で作られた物には、『Occupied Japan』の印を付ける事が義務づけられました。
この青絵の器は、その頃に輸出用として作られた、
18世紀にヨーロッパで流行したシノワズリー(中国趣味の美術様式)
の影響により人気の高かった『ブルーウィロー』という器シリーズです。
中国悲恋の物語のワンシーンだそう。
一緒になれなかった二人が、辛い終末の末に鳥に化身して飛び立った姿を表しているとの事。
この器の魅力は、何と云っても絵柄の愛らしさ。
悲恋の物語という内容は、さておき、
柳や松の木、建物、鳥達の姿も、どこかとぼけた可愛らしさがあります。
リムの凝った図案も素敵。
和、中、洋、と三つの要素が含められた器だと思います。
オキュパイド時代のきれいな状態のものは、今ではなかなか珍しいのです。
大事に使って下さる方の元へ旅立って欲しい器です。