ギャベ(ギャッベ)
古代より、イランの砂漠の周辺に暮らす遊牧民族
カシュガイ族により織られて来た伝統的な草木染の絨毯。
ペルシャ語で『GABBEH』は(粗い)を意味し、
ペルシャ絨毯の原型とも言われています。
過酷な自然環境の中で暮らす遊牧民が、
寒さから見を守る為の夜具として主に用いられていました。
手紡ぎの羊毛は、カラフルといえども全て天然染料。
ブルーは藍、赤は茜、黄色はザクロ、
緑はジャシール、茶色はくるみ..
草木の根や葉、実の殻、皮、または虫など、
大地に根付いた材料で染色しています。
色、デザイン、モチーフには意味があります。
遊牧民の生活に密着した動物、山羊や羊、ラクダ、鹿、
そして、木や人。
自然風景や動物達を盛り込み、
まるで物語を紡いで行くように、
カシュガイ族の女性達が即興で織り上げていきます。
文様には、長寿や豊作、子孫繁栄の、
希望と願いが込められているのだそうです。
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